国立科学博物館のサイトは、恐竜の展示がある博物館なのに、デザインがとても落ち着いていました。「博物館だから?」「国立だから?」と考えながら観察しました。
はじめに
この記事でわかること
- 恐竜がいるのに、サイトが落ち着いている理由
- 「ご支援のお願い」がいつも置かれている意味
- たくさんの展示やイベントを、迷わせずに整理する作り
- 「行く前のわくわく」について、私が考えたこと
結論
国立科学博物館の公式サイトは、展示・イベント・利用案内など多くの情報を、整理された案内メニューと余白で読みやすくまとめたサイトです。落ち着いた色で博物館らしい信頼感を伝え、寄付のお願いをいつも置くことで、多くの人に支えられる博物館であることも示しています。
サイトの基本情報
- サイト名:国立科学博物館公式サイト
- 運営:国立科学博物館
- 主な目的:展示の案内、イベントの告知、チケットの案内、研究活動の発信
- 基礎知識:国立科学博物館は1877年設立。上野公園にある日本最大級の総合科学博物館です。
恐竜がいるのに、落ち着いたサイト
色は白を土台に、黒や濃いグレーを中心にした落ち着いた組み合わせです。目立たせたい情報は、色ではなく写真やバナーで強調していました。文字は読みやすい形で、長い文章でも疲れにくい作りです。
恐竜を前に出しすぎると、楽しむための施設のように見えてしまうかもしれません。国の博物館として、学問の場であることや信頼を大切にしているから、落ち着いた見た目にしているのだと感じました。
「ご支援のお願い」がいつも置かれている
サイトの中には、「ご支援のお願い」という寄付への入り口がいつも置かれていました。2023年には、標本や資料を保管するためのクラウドファンディング(インターネットで広く支援を集めるしくみ)を行い、目標1億円に対して約5万7千人から約9.2億円が集まったことで話題になりました(国立科学博物館「クラウドファンディングの成果ご報告」2023年11月)。
国の博物館でありながら、運営のお金の一部を多くの人の支援に頼っている。その姿勢が、サイトの作りにもそのまま表れていると感じました。
たくさんの情報を迷わせずに整理する
最初の画面では最新の展示や大事なお知らせを伝え、その下に展示の案内、イベント、研究活動、教育のプログラムなどがカテゴリごとに整理されています。興味を持った展示から、詳しいページやチケットの案内へ自然に進めます。
動きはほとんどなく、見るのを邪魔する演出はありません。余白と見出しの強弱だけで、目が自然に情報を追えるようになっていました。
このサイトから取り入れたいこと
- 何を大切にするかで、派手さを決める:信頼を伝えたいなら、楽しい題材でも落ち着いた見た目が合います。
- 支えてほしいことは、いつも見える場所に置く:寄付や応援の入り口が決まった場所にあると、気づいてもらいやすくなります。
- カテゴリごとに整理して、入り口をはっきりさせる:情報が多くても、どこに何があるかが分かります。
自分のサイトでまねするなら、ブログやお店のサイトでも「応援してくれる人向けの入り口」(お問い合わせやSNSなど)を、いつも同じ場所に置いておきたいと思います。目立たせすぎなくても、決まった場所にあれば、必要な人は見つけてくれるはずです。
ほかのサイトと比べると
同じ「学び・科学」の日本科学未来館(「No.020 日本科学未来館のデザイン分析」)は、青を中心にした未来らしい雰囲気で、オンラインの展示やポッドキャストまで用意していました。国立科学博物館は、落ち着いた色で学問の場としての信頼を大切にしています。どちらも科学の楽しさを伝える施設ですが、見た目の方向がまったく違うのが面白いところです。
また、どちらのサイトも、来館の案内だけでなく「施設を支える・広げる」ための入り口を持っていました。科学博物館は寄付、未来館はオンラインの体験です。施設のサイトは、来てもらうだけでなく、関わり方を広げる場所でもあるのだと感じました。
国立科学博物館公式サイトを見て、私が気づいたこと
このサイトから学んだこと
授業で公共施設のサイトの例として紹介されたことがあり、改めて分析してみると、情報の整理の丁寧さが印象に残りました。展示やイベントなど載っている内容は多いのですが、どこに何があるのか分かりやすく整理されていて、迷うことがありません。派手な演出がなくても使いやすいサイトは作れるということを実感しました。
自分ならこう作る
全体的に完成度は高いのですが、初めて訪れる人向けに、おすすめの展示や人気の内容をもっと目立つ場所に置くと思います。情報を探すためのサイトとしては優秀ですが、博物館へ行く前のわくわく感を高める演出が少しあると、さらに魅力が伝わりやすくなると感じました。
これから学ぶ人へ
Webデザインは見た目だけでなく、情報を整理して使う人に伝えることも大切だと、改めて学びました。特に公共施設や教育機関のサイトでは、かっこいい演出より、使いやすさや分かりやすさが優先されます。使う人が迷わず目的を果たせる作りを意識することが、結果的に良いデザインにつながると感じました。
※本記事はWebデザイン学習の一環として、実際の公開サイトを観察・分析した記録です。
同じ「学び・科学」のサイトとして、「No.020 日本科学未来館公式サイトのデザイン分析」も分析しています。見比べると、それぞれの工夫の違いがよく分かります。
この記事のまとめ
国立科学博物館の公式サイトは、落ち着いた色と整理された案内メニューで、たくさんの展示やイベントの情報を迷わせずに伝えるサイトです。恐竜がいる博物館でも、信頼を大切にして派手さをおさえ、寄付のお願いをいつも置くことで、多くの人に支えられる博物館であることも示しています。おすすめの展示が目立つと、行く前のわくわくがさらに高まりそうです。
よくある質問(FAQ)
Q. 国立科学博物館のサイトが落ち着いたデザインなのはなぜですか?
A. 国の博物館として、学問の場であることや信頼を伝えることが優先されているからだと思います。楽しむための施設というより「学びの場」としての雰囲気を大切にしています。
Q. 博物館のサイトで寄付の入り口を置く意味は何ですか?
A. 標本や資料を守るには多くのお金がかかるので、支えてくれる人を広く集めるためだと思います。2023年のクラウドファンディングでは、目標を大きく超える支援が集まりました。
Q. 国立科学博物館と日本科学未来館のサイトはどう違いますか?
A. 科学博物館は歴史と格式を感じる落ち着いた作りで、未来館は未来やわくわく感を前に出した作りの印象です。実際の画面は国立科学博物館公式サイトで見られます。
